こんにちは。鍼灸整体院 吉祥寺悠心堂、院長の稲田です。
この度は当HPにご訪問いただきありがとうございます。
体外受精と当院での鍼灸を併用しながら、先日妊娠された方がいます。
無事に10週を迎えて不妊治療のクリニックを卒業されました。
そして出産する産科クリニックに通いだされたのですが、高齢出産ということもあり、出生前診断・羊水検査を奨められたそうです。
リスクも全くのゼロではないということで、受けるかどうかを悩まれていました。
それ以上に考えておられたのが、その検査の意義について。
日本で出生前診断が始まってから染色体異常が見つかった場合の中絶率はご存じでしょうか?
始まってから3年間のデータによると、なんと「96.5%」だそうです。
染色体異常は重篤な病気になる場合もあり、その場合長くは生存できないことも多いです。
現実問題、大変なことも多いでしょう。
どのような選択をするのかは、その夫婦の考え方によりますし、その決断を他人がどうこう言えないと思っています。
その方も非常に悩まれていましたが、その9割以上という数字を知って、検査を受けない方向で考えておられるようでした。
子供は病気でも「幸せ」
以前どこかで目にしたのですが、養護学校に通っている病気の子供たちにアンケートを取りました。
その結果、ほとんどの子供が「自分は幸せである」と答えたそうです。
いまの日本は世界的にも幸福度が低いと言われています。
病気というハンディがあるからこそ、普通に生活を送れているだけでも幸せと感じられるのかもしれません。
親からの愛情も多く受けていると実感できるのかもしれません。
いずれにせよ、子供たちにとって
病気=不幸
ではないということです。
検査を受けることは悪いことじゃない
体外受精だって、最近でこそ一般的になってきた感じがありますが、それでもなかなか人には言いにくいところがあります。
出生前診断は特に始まったところなので、賛否はいろいろあります。
その医学の進歩に、人間の気持ちがまだついていけていない状況です。
ただ、体外受精にも言えることなのですが、そういう技術がある時代に生きているということは、その技術を使っても全然いいと思います。
夫婦で「命」と真っ正面から向かい合う機会です。
逃げることが許されない修羅場といっていいでしょう。
どういう形にせよここを夫婦で乗り越えていくと、その絆は切れようのない強固なものになると思っています。
生きていくっていうことは、そういうことなんだと思います。